2023

転職することにしました。

これまでやってきたこと

計算機の先端技術を社会で実用化することを社是とする会社に10年弱勤めていました。働き始めたときは30人程度だったメンバーが気づいたら10倍程度になっていて、会社が始まってから中規模程度の組織へ成長する期間を一緒に過ごした、と言えるかもしれません。

現職に勤めるきっかけとなったのは学生の頃にインターンで2ヶ月ほど研究開発系のプロジェクトに関わり、会社、というよりそこにいる人達への魅力を感じたことが大きかったように思います。少人数の技術者集団でありつつも自分たちの培った技術を見知らぬ人たちへ貪欲に売り込んでいく姿勢に触れて、こんなこともできるのかと驚きがあったのです。

在籍中は色々なチームに関わる機会がありました。とりわけ長く携わったと言えるのは大企業を相手とするクライアントワークでした。お客さんが実現したい技術的課題を解決するためにどうすればよいかをソフトウェアエンジニアとして模索していました。研究開発をテーマとすることが多かったですがお客さんの持っている製品の改善に関わる機会もありました。プロトタイプの開発、資料作成、現場内で必要となるコミュニケーションが日々の仕事内容でした。ありがたいことができたかどうかはあまり自信がないですが、色々なことができたとは思います。また、直近ではクラウドサービスの開発や運用に携わることもできました。

これからの仕事人生に期待したいこと

入社してからの仕事は上で述べたようなクライアントワークが多かったのですが、実際にお客さんと話して解決したいことによく目を向けると、何かしらの先端技術を投入すれば解決できるような単純な話ばかりではなかったように思います。ビジネスという巨大な機構からすれば技術はほんの一要素に過ぎないのかもしれない、と。次第に初期の頃にあった技術への執着は薄れ、重要な問題をどんな手段をもってしてでもよいからクリアして、評価されるようになりたいと思うようになりました。もっとも、これは自分が遭遇した案件がたまたまそうで、アルゴリズムの性能や精度がクリティカルな案件にあたっていたら別にそうは思っていなかったのかもしれませんが、自分はそういう運命を辿ることとなりました。

困っていることや欲しいものがある人や組織はおそらく世の中にいくらでもいます。その中にはあまり筋の良くない欲求もまぁまぁ存在するのでしょうが、本当に大事なものもいくつかはあるでしょう。僕はそのようなものを世の中に見出して解決したり改善する立ち位置につきたいと感じました。その過程で何かしら頭や知恵を使わないとクリアできないことがあると嬉しいような、そんな気持ちです。

もうちょっと具体的に

直近で目に見えていることについて少しだけ述べます。世の中を生きる人たちは多かれ少なかれ何かを学び続ける必要があるのだろうと思います。学校のような閉じて守られた空間にいる間も、それを出た後も、ずっと。それは楽しみのためというよりも変動し続ける世の中にどうにかしがみついていくため、という方が確実なのかもしれません。そういうことが好きな人は自分一人で自由にできるのでいいでしょうが、そうできない人もおそらく多分たくさんいるでしょう。計算機にできることは限られているとしても、そういった人たちの助けになるものを作り出せるのだとしたら素敵なことなのかもしれない―

とりあえずはこのようなところです。なんだかあまり具体性がなくて言葉にするのも後ろめたいですが。

こういう考えも時間が経つとまた変わってくるのかもしれません。大事なのは世の中で何が実現できると素晴らしいか考えるのをやめないことだという気がしています。