2022

久々に日記を書きます。出遅れましたが前の年の振り返り。題目は「住居」「健康」「仕事」「ボランティア(競プロ)」「本」「ゲーム」の6点です。

住居: 素敵そうな物件があったので買った

これまで賃貸マンションで暮らしていたところから引っ越しました。春頃に大学時代のサークルメンバーと同窓会のような何かがあったのでふらっと参加したところ、ある者が不動産の話を熱心にしており、不動産のどこにそんなに熱くなる要素があるのだろうと奇妙に感じ、そのときはあまり真面目に聞かなかったというかそういう概念もあるんだな程度に思って聞き流していました。帰宅してからふとそのことを思い出して不動産について色々調べると、どうも物件を見つけたら仲介業者経由でいくつかのステップを踏んで売買契約をして、住宅ローンなるものを組めば住居というものは買えるのだと知りました。思っていたよりも簡単そうだし、知り合いも既にやっているので自分でも出来るんではないかという気がしてきます。そこからしばらくスーモを毎日見て、どこか自分に合う物件がないかを探しました。3~4週間くらいずっと凝視し続けていたのではないかと思います。自分がこれまで行ったことがない土地にも足を運んで、ここに住んだらどんな気持ちになるのだろうかとイメージしてみる日もありました。自分の見知らぬ街にもいろいろな活力があるのだと勝手に感じ取ったりしました。結局自分にとって良い物件が見つかったので、若干のハプニングを乗り越えつつも手に入れることができました。雰囲気の良い地域で、部屋も広くなったので満足しています。シンプルに、広いということは心の余裕にも繋がるように思えます。

住居は一応自分の所有物ということになってますが、所有物といっていいのかよくわからない感覚があります。ローンは気が遠くなるほど長い返済期間がありますし、そもそも自分が東京にどれくらい居続けることになるのかもよくわからないのです。もしかすると10年くらい住んでみて気が変わったら買い替えたりするのかもしれない程度の気持ちでいますが、実際はそんなことは面倒なのでしないのかもしれません。

健康: 眠ってばかりいるがそうしたいわけではない

睡眠の質は以前から慢性的に悪かったのですがいよいよどうにかしないと日常生活が危ういと感じたので2022年のはじめくらいから睡眠薬や安定剤を処方してもらいながら生活することにしました。結果としては"多少マシになった"とは思います。自分の抱えていた眠りに関する症状としては

  • 入眠にかなり時間がかかる。1~2時間くらいはザラ
  • 寝ても謎のタイミングで目が覚める
  • 眠りが浅い中起きて始業するけど夕方くらいに眠くなるので1~2時間くらい昼寝する
  • 意識が低迷してる中仕事をするので精神も余分に消耗する、ような気がする

というあまり良くないサイクルが繰り返されていました。1つ目と4つ目は薬を飲むと多少マシになりました。しかし2つ目は改善せず、4~5時間くらいしか寝てないのに尿意で起きたりすることはよくあり、3つ目の夕方に眠いのは相変わらずで生活リズムは結構めちゃくちゃな感じが続いています。という感じで1年を通して質の悪い眠りを取りまくっていたように思います。

睡眠以外はどうかというとやはり身体が良くない感じに向かっているようで、多少は日常的に運動しようと試みたものの結局継続できていません。健康のために短時間とはいえど時間使うって全然おもしろくないのですがどうするといいのでしょうか。今後の課題です。

仕事: 人生で最も時間を費やしているにもかかわらず振り返るのが最も難しい

仕事について。オープンにできることは限られていますが、可能な限り書いてみます。

まず、何をやっていたのかについて。今年はある機械系メーカー様と共同で研究開発や製品開発をしていました。今年は、と書きましたがもう3年くらいやっているようです。不幸にもコロナ禍がちょうど重なりコミュニケーションが難しいタイミングで自分は参加したのですが、今年は最も密接に異なる組織の方々と一緒に仕事ができたように感じます。日頃は技術者として技術の問題に取り組んで小さな一歩を積み重ねつつ、最終的には経営上の課題に結びつく貢献を意識していたように思います。自社の製品の使い勝手を良くすることでシェアを伸ばしたいから新技術の検討をしたい、他社と比べられる要素を追加したいから新技術の検討をしたい、新規事業を伸ばしたい、…など。技術的なところでいうと今年はほぼ windows 環境上で python3 を書いていました。機械系のドメイン固有技術については知らないこともあったのでいくつか学んだりもしました。プロの方々には到底及びませんが、それでも学部レベルくらいの知識は抑えておくといいこともあると思えました。

仕事をしていて、自分の中でのモチベーションの濃淡が割と分かってきた年でもあったように思います。モチベーションが湧くのは目標を前に進めるにあたって必要となる要素を考え込み、それをチームメンバーと合意が取れるようにまとめ上げてフィードバックを得ているとき。あるいは、既にあるゴールをより適切な方向に導くにはどうすればいいか考え、それについて問うているとき、など。目標を達成することが何らかの価値を見いだせると信じ切っている状態で考え尽くし、それをいろんな人にぶつけてみるというサイクルは大いに楽しめるものです。逆にモチベーションが湧かないのはゴールそのものに疑問を抱いているとき。こういうときは極端な話、ズルズルと続けても誰のためにもならないので撤退した方がいいのかもしれません。実際にはそれは簡単ではなく、前線で踏みとどまらなければならないこともあるようにみえるのですが。だから仕事について振り返るのは難しいのかもしれません。

それを踏まえて2023年はどうしたいのかというと、自分にとって魅力のあるゴールに自分の時間を捧げたいように思えます。しかしそれが何なのかは日常を漫然と過ごしていても分からないようです。マクロに見れば社会は問題だらけでパッチを当てなければならないところだらけなのでしょう。少子化で日本や地方はどうなっちゃうのとか、気候変動で云々とか… ただそれらはあまりに気が遠くなる話であり、なるようにしかならん気がします。では目の前で湧いてくるものを漫然と捌いていれば良いのかというとそれも釈然としません。2023年は誰に何を提供すれば自分にとって喜びとなるのかを考える年になるのかもしれません。

ボランティア: 競プロの文化的意義を無視できなかった結果ICPCのジャッジに復帰した

自分は ICPCという競プロの大会のジャッジ(作問者)を2014年から2019年までやっていました。それ以降は競技とは一切無縁の生活をしていたのですが、また復帰しないかとのご連絡を頂きました。そのときはもう自分の中で競プロ自体への興味がかなり薄くなっていたため復帰したくない気持ちがありました。しかし話を聞くと運営で色々苦難があるのだとわかりました。それを知り、さすがに大げさかもしれませんが、仮にこの大会が準備不足とかなんとかで開催不能になり消滅してしまったら自分はどう思うのかと少し想像しました。ICPCは様々な人たちが長い世代に渡って情熱をぶつけてきた場所であることを自分は知っています。それがなくなるのは寂しいのでは?と思いました。結果として復帰することにしました。自分は相変わらず競プロ自体の興味は薄い状態だったので、他のメンバーがコンテストの準備が行いやすくなるように色んなところを見ることに役目を置いたつもりでした。問題提案もして採用されました。

  • 国内予選ではF問題, H問題の原案担当でした、一応…。準備は他の方におまかせしました。
  • 地区予選ではB問題の原案・準備を担当しました。今回は若干の挑戦心をもってインタラクティブ問題を出したのですが事前の見通しがやや甘く、システム面でトラブルの温床になってしまったと個人的に反省しています。

今思い返すと、僕はこの大会が持つ文化的な面を尊重したかったのだと思います。つまりコンテストを通して得られる喜びや楽しさ、悔しさ、葛藤は大学生活のような短い期間の中で意義深いものになると信じているのです。実際は分かりません。コンテストに集中する時期が終わって日常へと戻り、学業だったり仕事だったりに向かう生活になると求められるものは大抵の場合全く変わるわけで、徐々に記憶からは消えていくものなのかもしれません。そうは言っても無視しがたいものを自分は感じ取っていました。

最後に一つ。コンテストには華々しい面だけでなくネガティブな面もあることを自分は知っているつもりです。過熱した戦いは人生に不要な劣等感や優越感を与えてしまう要因になるかもしれません。短時間コンテストという形態は、IT産業向けエリート養成所のような役割を必ずしも果たせないように見えます。産業的意義の結実については他の方々におまかせしたいと考えている次第です。

読書: 色々漁った記憶だけが残っている

ビジネス書のようなものは一時期色々読んでいた気がするのですがなんか似たようなこと書いてることが多い気がして今年はほとんど読みませんでした。漫画はいくつか読んだ気がしますがあまり印象に残っているものがありません。結構古いですが日出処の天子が面白かったです。太古の昔の世界をこんなに優美に、それでいて簡素に描けるものなのかと驚きを感じました。繊細に人間関係が描かれているのも好きです。

去年からの続きですが物理の学部レベル相当の本を若干読みました。メーカーの方々を相手に仕事してるのにその業界の常識っぽいことも全然知らなくていいのか?と思ったのがきっかけですが普通に数理的な考え方が面白いので読んでいます。考えの幅を広げたかったのです。今年は解析力学の本を読み、演習問題を解きました。変分原理の理屈が見えたのが収穫でした。記憶はだいぶ風化していますが。今は田崎先生の熱力学を読んでいます。語り口から熱が伝わってくる感じが好きです。

ソフトウェアについてはソフトウェアアーキテクチャの基礎を読んで最近の開発スタイルに関するキーワードを拾ったり、またいわゆるITシステム開発に関する基本 (仕様書の書き方など) を拾ったりしていました。

自身のための学びはもっとやりたい気もするのですが体力とかの問題があってそんなにいろいろはできないというのが正直な感想です。

ゲーム: 漫然と遊んだ

今年やったゲームで記憶に残っているものだけ。

  • Cult of the Lamb: 周回で何度か遊んで100時間くらい。今年一番気に入りました。まだまだこの世界を味わいたい気もするのですがExtraまでクリアしてしまい、クリア後のダンジョン潜りも敵の体力が高すぎて面倒なだけであまりおもしろくないので、さすがにやることがなくなってきました。しかし今後アップデートで色々入るらしいので楽しみにしています。
  • Splatoon 3: 楽しみにしていたタイトルです。今のところ200時間くらいやっているっぽいです。ネットゲームは他人の存在無しに自分は成り立たないのだということを認識させてくれます。漫然と長時間やってるとストレスで脳に悪いので週一くらいでエンジョイするのがちょうどいい付き合い方なんじゃないかという気がしてきました。
  • Satisfactory: 一瞬だけ狂ったように遊んでいたのですが謎のバグを踏んで苦労して作った生産設備が動かなくなったあたりで「こんなゲームにマジになってどうすんの?」みたいな気持ちになってセーブデータごと消してやめました。
  • テトリス: Tetris Effect とか Tetris 99 をやっていましたがイライラすることが結構多くて精神・身体等にあんまりよくないんじゃないかと思ってあまりプレイしなくなりました。
  • Apex: 年始くらいに80時間くらいプレイしましたが豆粒みたいに遠くにいる敵に弾を当てる方法が全く分からずやめました。